3歳 VS 古馬という様相の天皇賞秋。例年以上に3歳馬が幅を利かせているような構図で例年以上に3歳馬が優勢の声が多い。1番人気はイクイノックスが予想されているが、今年のG1は1番人気が15連敗中と勢いに乗れず、、、果たして。
イクイノックスの評価
体質が虚弱なことがあり、続けて使えないことがネックではあるものの、ノーザンファーム天栄仕上げで仕上げに問題はない。過去データをみると同年のダービーを連対した3歳馬が天皇賞秋に出走していれば連対率100%で狙わないわけにはいかない。
キタサンブラック産駒は中山のような急坂コースではパフォーマンスを落とす傾向にあるが、同馬もストライドが大きく間違いなく東京向き。皐月賞、ダービーは大外枠でロスも大きく、枠順一つで無敗だった可能性もある。
追切については天栄である程度仕上げられていることで強めに追い切ることはなく、最終調整程度。デキとしては皐月賞の時よりも良い感触。直近、美浦はウッドが重い傾向にあり、最後の1ハロンは時計がかかっている。今週は1ハロン11秒4を下回った馬は10頭しかいない。
その中、11秒5を楽な手応えであがるのだから状態としては問題なく、高いレベルで安定している。
ジャックドールの評価
前走の札幌記念は栗東で乗り込んでメイチの仕上げでパンサラッサに辛勝。パンサラッサは前走デキが悪かったことを考えると物足りないパフォーマンス。基本的にハイペースは向かない馬で、前走の札幌記念は結果的に前に行かないと勝負にならない馬場に助けられた。今回、東京でハイペースになりそうなメンバー構成だけに逃げ、先行馬には苦しい展開になりそうで展開は向かないと見る。
また、前走以上の上積みは見込めない中、今回は調教内容も軽く、パターン変更してきたことも疑問だ。
コンディション面で何らかの問題があると考える方が良いか。
シャフリヤールの評価
追切ではギアが上がって加速していくような走りを見せており、状態面では不安がない。毎日杯のような展開が理想的で今年の天皇賞秋は向いている印象はある。
しかし、ドバイG1勝利でジャパンカップを勝利すると200万ドルの報奨金がもらえるという背景がある。この賞金はドル建てで円安の影響もあることから、ジャパンカップを勝てばジャパンカップの賞金を含めると、7億超の賞金まで膨れ上がることになり、天皇賞秋で仕上げるよりは、ジャパンカップを見据えた調整が想定される。
藤原調教師は本番前に叩いて望むローテが多いことから、天皇賞秋は叩き台である可能性が高い。また藤原厩舎の叩きレースは飛ぶことが多いのも気になる。また、ディープインパクト産駒は天皇賞秋で1勝しかしたことがなく、2,3着が多い傾向もあることから勝利までは考えにくく買って相手まで、着外の可能性も高いと見る。
ダノンベルーガの評価
1週前の強すぎるとも思える内容が気がかりだが、皐月賞、ダービーよりも状態が良い印象はある。
共同通信杯からダービーへの直行プランを調教師が進めていたところ、オーナーサイドからの強い要望を受けて皐月賞を使った経緯があり、そこで仕上げに狂いが生じたのは間違いなく、春は全力を出し切れていない印象を受ける。
また、皐月賞の頃は週末に時計を出さない週があるほど体質の弱さが目立っていた。
しかし、この秋はしっかりと乗り込まれており、負荷のかかった調整過程から体質強化もしっかりと見て取れる。春よりもパフォーマンスを上げるここでどこまで走れるか楽しみな1頭だ。
ジオグリフの評価
調教内容は良く、春からの成長は間違いなくある。ダービーは距離が長かった印象で2,000mの距離自体は良い。しかし、母アロマティコ、近親ともに小回り巧者が多く一瞬のキレ味を生かすタイプで東京コースは本質的に向かないと思われる。
パンサラッサの評価
札幌記念でも仕上がり悪く、今回も仕上げは一息の印象で中山記念を勝利したしたときのデキにはなさそうに映る。また好走している時は1週前追切は坂路を使っているが、今回はCWで過去の調整過程からは強調できない。
カラテの評価
穴馬は終いを伸ばせる馬を狙いたいところ。前走、距離延長の新潟記念を差し切ったパフォーマンスを見せている同馬を買いたい。調教もきれいな加速ラップを踏んでおり前走、前走以上のパフォーマンスは発揮できそうだ。
マリアエレーナの評価
マリアエレーナはレースラップに左右されない走りをする馬で手前の替え方も良くコースの周りで能力にブレがないのが魅力。
今回の最終追切は自己ベストマークで加速ラップを踏んでおり状態は間違いなく良い。前走、5馬身以上ちぎった2,3着馬は次走G2で4,1着とレースレベルは決して低くなく、牝馬の好走目立つ本レースでは注目。
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